些細なことが道標になることもある

新光電業株式会社

代表取締役 小林一幸 さん

私が初めて通信技術というものに「!?」と思ったのは、ある場所で電話回線を使用して大量のデータの受信を行ったときでした。それまではデータが記録された磁気テープが郵送されて来ていましたので、黒電話のダイヤルを回して電話をかけ、音響カプラを使用してデータの受信を終えたとき、「黒電話でこんなこともできるのか」と思ったことを覚えています。
先の「!?」がきっかけのひとつとなって、私は通信関係の会社に就職し、システムインテグレータとしてネットワークシステムの開発・導入に携わっておりましたが、その後弊社に転職し、これまで鉄道通信設備の設計施工に携わって参りました。
「!?」と思った当時から凡そ40年近くが経過しましたが、この短期間でも通信技術というものは大きく進歩しました。今ではインターネットも普及し、スマートフォン等で誰でも手軽に大容量の情報交換が可能となっています。鉄道通信設備もその恩恵を受け、現在も進化を続けています。私自身はネットワークシステムから鉄道通信設備へと土俵を違えましたが、通信屋としてこれまで生計を立てることが出来たことを幸運と思います。そう考えると、「仕事を探す」ということは「!?」を見つけることではないかと思います。
皆様の日常の中で、ふと「!?」と思うことはないでしょうか。些細なことですが、その一瞬の心の動きが長い職業人生の道標になることもあると思います。
私自身、「!?」と思った当時、通信技術が現在の様に華麗に開花するありさまを想像することなど到底できませんでしたし、あの一瞬がなければ私は違った道に進んでいたのではないかと思います。
末筆になりましたが、皆様の就活が良きものとなります様、お祈り申し上げます。

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